受験生に贈る言葉(2)師の条件

センター試験も終わり、これからいよいよ勝負をかけようというキミ。

キミには、人生に迷った時にぜひ会って話を聞いて欲しいと思える師がいるだろうか。

アメリカの教育者で、多くの名格言を残したWilliam Arthur Ward(ウィリアム・アーサー・ワード)は、こんなことを言っている。

The mediocre teacher tells.
The good teacher explains.
The superior teacher demonstrates.
The great teacher inspires.
答を教えてくれるだけなら、誰にでもできる。
どうしてそういう答えになるか教えてくれるのが、いい先生ってものだ。
もっといい先生なら、実際にやってみせてくれる。
だけど、本当に優れた師というのは、キミの心に火をつける。
キミには、心に火をつけてくれる師はいるか?
(訳:Victoria)

これから、夢の実現のために、さらに進学して勉強を続けようと思っているキミ。
大学選びの基準はいろいろあるだろうが、これだけは知っておいて欲しい。

大学はショッピングじゃないんだ。

家を買うなら、
値段とか、
立地とか、
日当たりとか、
ほしい条件を次々と当てはめていって、最良の物件を見つければいい。

だけど、大学は家を買うのとはわけが違うんだ。

どんなに優れた先生がいても、
どんなに優れた設備が整っていても、
どんなに難しい資格がとれたとしても、

それを実現するためには、キミの熱い想いが必要なんだ。

この大学でやってやる。
この大学で夢をつかむんだ。
この大学で自分は成長するんだ。

そういうキミの想いがなかったら、大学案内のパンフレットに書いてあることは、
ただの絵に描いた餅にすぎない。

人間の心に火を付けることができるのは、
人間だけなんだ。
キミが、心からそういう師との巡り会いを求めているのなら、
出会いはどんなところにでもある。

師っていうのは、教師である必要はない。
それは、クラスメートかもしれないし、
バイト先で知り合った上司かもしれない。
通りがかりのおばさんかもしれないし、
サークルの仲間かもしれない。

大事なことは、これから行こうとしている大学が、
キミの出会いの大半を決めてしまうってことだ。

ここなら、やれる。
ここなら、がんばれる気がする。

そういう気持ちになれる大学をさがそう。

世の中は広いんだ。
キミが来るのを心から待ってる人が、
この世の中のどこかにいるって思うと
わくわくしないか?

キミが、
キミにとって大切な師となる人に巡り会えることを
心から願っている。

(Victoria)