肩関節周囲炎

こんにちは。Victoriaです。

さて、昨年12月に肩を痛め、鍵盤損傷との診断が下されたVictoria・・・(腱板損傷 - Victoriaの日記

「リハビリに通ってくださいね」というドクターの忠告に馬耳東風を決め込んだツケが回って、ついに激痛で寝られないという事態に・・・(腱板損傷 - Victoriaの日記

ということで、朝から整形外科に行って参りました。

最初はね・・・
1月に行ったのと同じ整形に行こうとしたのね・・・

でも、医院の前まで行ったとき、駐車場から車があふれているのを見て、あっさり断念。

Victoria、病院の待合室で待つのが何よりキライ・・・

これは、今日はもうやめとくかなあ・・・でも、明日は木曜日だから病院休みだし・・・

などと半分以上、「今日はお医者さん行きたくないモード」に入りつつあったVictoriaの目に、

「○○整形外科」

の看板がとまりました。

おおっ、そういえば、ここにも整形が・・・

1月に行った整形外科は、建物もきれいで医院の中もピカピカ。
もちろんフロアはバリアフリー仕様。
なので、車いすの患者さんがたくさんいました。

看護婦さんのウェアもピンクで全員美形揃い。

うん・・・
どうりで、ご高齢のおじさま達が待合室にあふれてるわけだ・・・

「木下さん、今日はどうされました?」
「うん、ちょっと具合が悪くてな・・・。いつもの頼むわ」
「はあい。じゃあ、ちょっとお待ち下さいね〜」
「うん」

・・・というような、明らかに看護婦さんとのコミュニケーションを楽しむだけが目的の会話があちこちで飛び交っていて・・・

やっぱり、繁盛してる病院っていうのは、活気があるわよね・・・

で、今日、行った整形ですが・・・

ここは、10数年前の夏、足を軽く骨折して、骨折したなってわかってたんだけど、あまりに忙しくて病院に行くひまがなく、骨折したまま三週間がすぎ、やっとお盆休みになってひまができたので、そこらじゅう探し回ってやっとみつけた唯一お盆休み中も診察してた医院。

中は野戦病院のようで、電気をかける患者さんが足の踏み場もないほど横たわっており、あまりのすさまじい光景におそれをなした記憶が・・・

あの時、ドクターは、折れた足を軽くたたいて、
「痛ッ!」
と声をあげるVictoriaに、
「これは、時間薬や」
の一言で、なんの薬も出さず、
「安静にしときや」
といって診察終了。

商売っ気のない先生やな・・・と思いながら診察室を出てきたはず・・・

うん・・・
こうやって看板が目にとまったのも何かの縁。
ちょっと入ってみよう・・・

扉を開いて中に入ると、何とも言えないにおいが・・・

なんなんでしょう?

整形独特の湿布薬とかいろいろなものの混じった年季の入ったにおいが鼻をつきます。

う〜ん、これはちょっと・・・

Victoria、迷わず花粉のために常備しているマスク着用。

待合室のテレビでは、枝野官房長官の会見をやっていました。

おおっ、枝野さん、やっと寝たのね・・・
昨日までの疲れ切った表情が一変して、会見の口調もなめらか。

すごいわね・・・
4日間徹夜しても、ちょっと寝るだけで回復するなんて・・・
ハイ、Victoria、すっかり枝野ファンです。

・・・
それで、Victoriaの鍵盤損傷ですが・・・

ドクターは、十数年前のドクターではなく、若い先生に代替わりしていました。
でも、中は昔のまんま。
すべての備品が減価償却を終えて簿価1円になってるだろうと思われる風情。
私が中学生のころ使ってたものを彷彿とさせる「カラーボックス」っていう名前の棚なんかが普通に活躍しています。

腰の悪いおばあちゃんが看護婦さんに手を引かれてゆっくり、ゆっくり出てくるのを気長に待って診察室に入ると、ドクターの机の上にはいろんなものが散乱。

忙しくって片付けるヒマがないのか、もともと、片付ける習慣がないのか・・・

今までの経緯を簡潔にまとめて説明すると、小学校のころ算数の授業で使っていたものと思われる分度器を取り出し、
「腕を上げてください」

前にゆっくり腕を上げていって、
「痛ッ!」
というのを無視し、無理矢理もっと上げようとして・・・
「あーいたたたたーーーーー」
という声がひときわ大きくなった地点で角度を測ってカルテに記入。
それを、前だけでなく、横、後ろ、と繰り返し、記入し終わると、
「う〜ん、相当、肩が硬くなってるなあ。鍵盤損傷って言われたって?う〜ん、これは、五十肩やろ!

ご、ごじゅうかたあ?

せめて、四十肩にしてよ・・・

改めて測ってみると、自分の肩が相当硬くなってるのがわかって愕然。
特に腕を後ろに回すことがほぼ不可能で、
「頭の後ろで腕を組んでください」
っていうのが全くできませんでした・・・

うん、毎朝、スカートのホックが留められなくて、前で止めてから後ろに回してるものね・・・

「よし、注射や!」
ええっ!ちゅうしゃ?嫌です。注射キライ」
「う〜ん、そうか・・・。よし、ほんなら、電気かけよか」
ええっ、でんき?電気も嫌。前、いっぺんかけたことあって、もう、二度とゴメンって思ったもん」
「うーん、電気も嫌かいな・・・。そしたら、もう、できることないなあ・・・。しゃあないな・・・ほんなら、肩体操のパンフ、あげるから、それ見て、自分で体操してくれるか?」

・・・
厳格なるインフォームドコンセントの運用により、Victoriaの治療方針は「自宅で肩体操」に決まりました。

ドクターが差し出したパンフには、なんだかむさくるしいおっさんのキャラがマンガで描かれています。
題して「弁慶・牛若丸の肩痛教室」。発行元は第一三共株式会社。

それによると肩関節周囲炎=五十肩には三つの病期があります。

1 フリージング期   炎症がするどい痛みを引き起こし、この痛みが筋肉のけいれんを引き起こし、痛みを増加させる。
2 フローズン期  肩を動かした時の痛みはやわらぐが、肩関節が硬くこわばり、肩の動かせる範囲が制限される。
3 ソーイング  肩関節のこわばりは少しずつ改善され、痛みや不快感も少なくなり回復に向かう。

Victoriaは現在、2 フローズン期。

まず、<五十肩の日常生活での注意点>
・痛む方の腕で荷物を持たない。
・つり革や手すりを持つなど、不意に肩に負担がかかる動作をしない。
・肩を冷やすとさらに硬くなるので、保温する。入浴も効果的。

そして、肝心の、<肩体操>ですが・・・

いろいろな動きがイラスト入りで描かれています。
<肩体操>の目的は、関節が硬くなるのを防ぐこと。

ポイントは、
・肩に力を入れないで、リラックスした姿勢で行う。
・痛いと感じるポイントまで持っていって、そこで十秒数える。
・前後左右に肩のストレッチを行う。

これはいいなと思ったのが、痛む肩のほうの腕を伸ばして壁につけ、だんだん伸ばしていく運動。
うん・・・
これなら、今日はここまで伸ばせたから、あしたはあと1センチ長く・・・みたいに目標がたてられる。

「それで、先生、この運動は一日にどれくらいを目安にやればいいのでしょう?」
「ヒマな時はずっとや!」
「えっ、一日中してもいいんですか?」
「どんだけやってもええ。肩は本来、自由自在に動くものやから、それがこんなに動かんのはアカンやろ。とにかく、まめに動かす。痛くて動かせないようなら、注射するさかい、また、来なさい」

それにしても、この先生、どこのご出身でっしゃろ?
完璧な関西弁しゃべらはるわ・・・
先代の先生の息子さんではないらしい・・・

「湿布、出すから痛いときは貼りなさい」
「あ、先生、湿布ダメ。前の病院で出された湿布、全然きかないだけじゃなくて、かぶれてかゆかったし・・・」
「ほな、塗り薬出そか?」
「う〜ん・・・」
「気がすすまんようやな・・・ほな、なんもなしや。一週間ごとに様子みるさかい、また来なさい」

ということで、Victoriaの診察はつつがなく終わりました。

注射も電気も拒否って、湿布・薬もなしなので、前の医院の時の三分の一の費用で済んだ・・・

知り合いのお医者さんが、
「新しい医院を建てて、開業したばっかりの医者は、いろいろお金がかさんでるから、一人の患者さんからたくさん取ろうとしていろいろ薬を出したり検査をしたがる。古い建物でやってる医者は、そういう支払いが全部終わってるから、治療代が安く済む」
っていう、「安くお医者さんにかかるための秘訣」を伝授してくれたんだけど、その通りだったわ。

まあ、でも、やっぱり、もう少し、お掃除なさるなり、お片付けなさるなりして、診察室のレイアウトなんかも改善なさったほうが、動線が阻害されなくって、ドクターも患者さんももっとスムーズに動けるようになって快適だとは思うけどね・・・

パンフレットの最後には、
「痛みなどの自覚症状がなくなると、自己判断で治療をやめてしまう患者さんがいますが、肩関節に少しでも硬さを残すと転倒時に肩の骨を折ってしまうなど、危険性が残ってしまうので、しっかり治しておきましょう」
という忠告が・・・

ハイ、Victoria、今回こそはちゃんとドクターの言うとおり、毎日ひまさえあれば肩をほぐして積極的に治そうと思います。

肩が動かせないようでは、非常事態で人様のお役に立てないばかりではなく、逆に迷惑をかけてしまいますから・・・

打倒 五十肩!

Victoriaでした。