ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ (20)総集編

こんにちは。Victoriaです。

さて、ライフネット生命保険の出口社長による講演会は、
世界帝国の時代をむかえ、
高度成長を背景として世界中で起こった
知の爆発とは何ぞや・・・
というところにさしかかっております。


おおっ、知の爆発!

おもしろそう・・・



・・・
というところで、突然終了。



「この会場は5時までなんで、
先生、もうお時間です」



どうやら、先生は終了時間について、あまりよく把握なさってなかった模様。


ばたばたとレジメが閉じられ、質疑応答の時間もなく、
そのまま懇親会会場へ・・・



・・・


懇親会会場でも、先生の語りは炸裂。
あっという間に時間がたって・・・



懇親会会場でお話されたエピソードで、
とても気に入った話があったのでご紹介。


チンギス・ハンの孫にあたるフビライ・ハンは、
チベットから朝鮮まで征服し、
元を大帝国にした皇帝だったわけだけど、
彼は4人兄弟で、


兄弟4人全員が、王になった。


ということは、
フビライ・ハンの母親であるソルコクタニ・ベキは、
息子全員を王に育て上げたわけで、


4人の息子全員を王にした子育てって・・・???



フビライは歴史上まれに見る、偏見のない人材登用をした人物で、
人種・宗教に関係なく、
実力のある人物を登用したらしい。


モンゴル女性の地位は昔から高く、
出口社長によれば、
これは牧畜国家は家畜のメスを大事にするからだという理由。



紀元前12,000年頃、ドメスティケーションが起こった頃は、
女性は自分の子どもを認識できるが、
男性はできないという理由で、
どこでも、一族は女性でつながっていく女系社会だった。


それが、男系社会へと変貌をとげていくのは、
強大な中央集権的国家ができ始めてからで、
男性が唯一女性より優れている物理的条件をいかし、
兵隊となって軍事力増強に使われるようになってから。



ってことは、戦争がなくなれば、
また、人間社会は、女系社会に逆戻りするってことかしら?


・・・

出口社長によれば、
貧しい生態系を交易を通じて豊かにしてきたのが文明で、
生態系の制約を物資の流通を通じて克服してきたのが歴史。


うちには鉄がないから、
おたくの米と交換してくれっていう物々交換から始まったわけだけど、
単純な物資の交換ではない貿易のパターンがひとつあって、
威信財交易。


これは、余剰生産物ができてから登場した交易の形態で、
例えば、隣の国の王様とオレ様とどっちが強いんだっていうのは、
むっちゃ気になるわけだけど、
そういう時に、いきなり戦をしかけるんじゃなくて、
まずは、宝物を持ってあいさつに行く。



「ほほう・・・あんたとこの宝物って、この程度のものかね?
ずいぶん、しょぼいやんけ」



「アホか、なにぬかすんや。
お前とこのかあちゃんより、うちのかあちゃんのほうが、
ずっと脚もキレイやし、ピチピチやぞ。
まいったか」



「フン、オレの宮殿見たか?
お前とこの、倍の高さはあるぞ」





・・・

歴史=戦争の歴史
みたいなところがあるけれども、
戦争も、単なる土地の取り合いではなく、
物資の流通路を争ったのだという交易史観で眺めてみると、
案外、争いの構図もスッキリとして見えてくる。



つまり、
人間社会で起こっている問題の大半は、
もともと制約のある生態系を利用してなんとか作りだした食糧を、
増え続ける人口でぶんどり合うっていうところから始まっているわけで、


本日の結論 :


人口増こそが諸悪の根源だ!




むむむ・・・

つまり、人間は繁殖しすぎたってことでしょうか?

繁殖といえば・・・




・・・
ということで、話がVictoriaの得意分野に戻ったところで、
長い長い「ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ」シリーズは終わりです。



出口社長、楽しんでいただけましたでしょうか?



出口社長はお忙しすぎて、
当分、歴史の本をお書きになる余裕はおありにならないようだけど、
このような講演会はたびたびなさると思うので、


ぜひ、講演会を録画して公開してください!!!



出口社長の講演会は、
どこに話が飛ぶかわからないライブ感覚が命だと思うので、
きっとますますたくさんの人が、出口社長のファンになると思います。



出口社長、楽しい時間を本当にありがとうございました。

次の講演会にも、ぜひVictoriaを呼んでくださいね。




Victoriaでした。

・・・

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