運命の人
こんにちは。Victoriaです。
さて、今日は、
切手を買うために、
いつも行ってるチケット屋さんへ。
3%くらいオフになるのももちろんなんだけど、
チケット屋さんのおじさんがなんとなく好きで、
かれこれ5〜6年、通っていて、
ちっちゃな店内には、
いつ行ってもおじさんが一人、
あとは、水槽にちっちゃなメダカが数匹泳いでいるだけなんだけど、
お金を払おうとお財布を取り出そうとしたら、
何となく視界の中に動くものがちらついたので、
ふと顔をあげると、
犬。
「あら、いつからワンちゃん、飼っていらっしゃったんですか」
「もうずいぶんになるんだけどね。
あんまり寒いから、連れて来たんですよ」
見ると、明らかにたくさんの血の混ざった雑種で、
毛の色も、茶色もあり白もあり褐色もあり、でも表面はうっすら黒?みたいな感じで、
小学生がこの犬を写生したら一体何色に塗るんだろう・・・
「こいつはね、
すっごい臆病なんですよ」
見ると、
おびえた目をして、
しっぽをだら〜んとさせながら、
じりじりと後ずさっていく。
「どういう育ち方をしたんだか、よくわからないんだけど、
どうも、黒い犬にいじめられてたんじゃないかと思うんですよ。
黒い犬を見ると、すごくほえるからね」
ふ〜ん、
そうなんだ・・・
犬にもトラウマっていうのはあるのね・・・
・・・
おじさんとは、
切手を買う時に、
二言、三言、ことばを交わすくらいで、
お互い、相手がどんな人間かなんて全然知らない間柄なんだけども、
あんまり流行ってない感じのチケット屋さんを、
オフィス街の外れで一人、細々とやってる人独特のオーラっていうか、
何となく、社会の裏側を見てきました感が漂っていて、
全然、お金儲けにガツガツしてないところもなんとなく安心感を与える不思議なおじさん、
ワンちゃんとはどんな出会いがあったのか知らないけど、
お互い、惹かれあうものがあったんだろうね・・・
・・・
運命の出会いって、
こういうものだと思う。
人間って、
好きになる相手を選ぶことはできなくて、
たぶん、
生まれた時から今までの間に受けた心の傷とか、
親との複雑な関係みたいな、
一生つきあっていかなければならないマイナスの部分を、
埋めてくれる相手というのをずっと求めていて、
それにぴったりな相手に出会うと、
ビビッと来るんだと思う。
大恋愛して結婚して、
一生強い絆で結ばれています・・・みたいなカップルに出会いのいきさつを聞くと、
たいてい、お互い、一目惚れで、
この人しかいないっていう強い思いに駆られていっしょになってるんだけど、
あれって、フィクションじゃないと思う。
そうやって、運命の相手に出会って、
すごく幸せになるカップルもあれば、
お互いののしりあったり傷つけあったり、
ひどい時には暴力ふるったりなんかして、
そんなに合わないんだったらさっさと別れればいいのに・・・って周囲は思うんだけど、
なぜか一向に別れず、
まるで前世の因縁の果たし合いのために結婚してるようなカップルもあって、
あれなんかも、
そうやってとことん傷つけ合って、
ののしりあって、
すべてのウミを出すところからしか、
人生が始まらないから、
やめたくてもやめられないんじゃないかなって思う。
気がすむまで殴り合うと、
すーっとラクになってその後、おだやかに仲良く暮らせる場合もあれば、
つきものが落ちたかのように、
お互いの因縁が一気に晴れて、
お世話になりました、別の相手をみつけましょう、
やっと人生、次のステージに進めるね・・・って感じで、
お互いを卒業していく場合もある。
そうやって別れた後で、
本命と思われる、
ぴったりな相手との出会いがあったりして、
人生で起こるすべてのことには、
意味があるっていうことを、
つくづく感じさせられるんだけれども、
だから、
どんな小さな出会いであっても大事にしていきたいし、
一度好きになった人をキライになることがないっていうのも、
お互い意味があって人生がクロスした相手なわけだから、
キライになれるはずがない。
キライになるっていうのは、
過去の自分を否定することにつながるし、
どんな形であれ、
その時、自分が求めていたものを提供してくれた相手なんだから、
感謝の気持ちを持つべきで、
そうやって、
ひとつひとつの出会いを大切に、
すべてを受け止めていくということの繰り返しが人生で、
そういう繰り返しを謙虚にしてきた人は、
自分の人生を素直に受け入れることができる人なわけだから、
運命の人に出会う確率も高く、
したがって、幸せ度も高い・・・
・・・ということで、本日の結論 :
人は自分の力ではどうすることもできない心の傷を癒してくれる相手を求めて恋愛する。
Victoriaでした。