ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ Part 5 (78) 第7回十字軍とルイ9世の列聖
こんにちは。Victoriaです。
2012/12/02 京都大学百周年時計台記念館で開催された、
「ライフネット生命保険の出口社長に歴史を学ぶ 13世紀の世界」講義録のまとめ、
今回は「第7回十字軍とルイ9世の列聖」
1270年、
ルイ9世が第7回十字軍を主導、
チュニジアを攻撃したが、
疫病にかかり、
ルイ9世自身が死んでしまい、
十字軍は失敗、
これが、
最後の十字軍となった。
ルイ9世とは、
こんな方です→ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ Part 5 (18) ルイ9世の十字軍遠征と結婚力 - Victoriaの日記
死後、
フランス王としてはただ一人、
列聖され、
「聖ルイ(=Saint-Louis)」と呼ばれるようになったくらい(ちなみにアメリカの都市、セントルイスはこの方にちなんでます)、
敬虔なキリスト教徒であると同時に、
生涯、
妻とラブラブで、
6男5女に恵まれたという、
王様としてはめずらしい、
一穴主義&マイホームパパ(?)。
ルイ9世、
実は、
1248年に、
第6回十字軍を主導して、
捕虜になってしまって、
解放されるのに莫大な身代金を積んだという前科があるにもかかわらず、
年をとって、
健康がすぐれず、
人生の残り時間を意識した時、
思ったことは、
もう一度十字軍起こして、
最後にひと花咲かせたい・・・
この時、
ルイ9世、55歳。
うん、
遠征するにはぎりぎりの年齢かも・・・???
モンゴル帝国のクビライは、
73歳の時、
象の背中に乗って、
単身、敵地に乗り込んだけど・・・
・・・
もともと、
体調悪かったのもあったと思うけど、
乗り込んだ先のチュニジアでは、
飲み水が悪く、
暑さも手伝って、
疫病が蔓延、
ルイ9世以外にも、
多数の死者を出している。
古今東西、
戦争で死ぬ人の大半は、
バトルそのものではなく、
病気で死んでます・・・
だから、
戦争なんかやめとけって、
女は思うんだけど、
男の人は、
嬉々として行っちゃうのよね・・・
・・・
しかし、
生涯通じて、
ローマ教皇に忠実だったルイ9世、
たしかに、
最後は、
病気でのたれ死んでしまったも同然だったけど、
十字軍の精神を最後まで発揮したことは、
ムダにはなりませんでした。
死後27年たった1297年、
カトリック教会により聖人にされる。
ギブ&テイクの精神が徹底しているローマ教会の方たちは、
ルイ9世の功績を忘れず、
恩返し。
ルイ9世に同行していた息子のフィリップは、
疫病にかからず、
無事帰国、
フィリップ3世として即位している。
調べてみると、
フィリップ3世は、
おじさんにあたるシャルル(ルイ9世の弟)の操り人形と陰口をたたかれ、
実際、
第7回十字軍がチュニジアを目的地に選んだのは、
自分の領土拡張を狙ったシャルルの入れ知恵だったらしく、
そんなこんなで、
とどまることのないシャルルの野心が暴走して、
出口社長のレジュメのタイトルにもなっている、
「シチリアの晩鐘」事件へとつながっていく。
王族に野心家が一人でもいると、
たいていロクでもないことになるというのは、
歴史の常・・・
Victoriaでした。
・・・
ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ バックナンバーはこちら。
ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ Part5 まとめ - Victoriaの日記