平成23年度 第３４回全国消防職員意見発表
こんにちは。Victoriaです。
平成23年6月8日、兵庫県神戸市ANAクラウンホテルプラザ神戸で開かれた全国消防長会総会において、
第34回全国消防職員意見発表が開催され、全国８支部（東北をのぞく）から選ばれた9名の職員が、
消防業務に対する提言や取り組むべき課題等について発表しました。
これは、若い消防職員によるスピーチコンテストで、
今回出場なさった9名の方は、
数々の地区予選を突破した強者ばかり。
どなたのスピーチも大変すばらしく、甲乙つけがたい接戦となった発表の模様は、
消防関係者以外にはあまり知られることもなく、
新聞報道等もされていないのですが、
今回、Victoriaはお宝DVDをゲット。
なぜなら、Victoria、消防団女性分団の団員ですから・・・
4月から団員としての活動が本格的に始まり、
すでに今月に入ってからは、小学校でプール授業が始まったので、
PTA対象の心肺蘇生法の講習に出張しております。
最近、消防団の活動服が結構、板についてきて嬉しい・・・
さて、意見発表ですが、みなさま、日々、現場で考えていらっしゃることを元にスピーチなさっているので、
提言がきわめて具体的かつ実践的。
ここで、9名の方の発表テーマをご紹介しましょう。
・・・
最優秀賞「命を救うQRコード」
優秀賞「語り継ぐ〜津波の教訓」
優秀賞「新しい一歩を踏み出そう！」
入賞「『免許皆伝』〜小さな消防士」
入賞「災害ネットワーク」
入賞「目指せ！見える消防」
入賞「地域の絆」
入賞「女性消防吏員としての道」
入賞「人命救助のために」
・・・
最優秀賞を受賞なさった長野市消防局今井いくみさんの「命を救うQRコード」は、
救命QRコードを作ろう！という提言。
事故や、急病人が出た時、119番すると、
その場の状況を聞いた上で、
救急車が到着するまでの間にできる応急手当法を電話で伝えるのですが、
応急手当に関する知識のない一般の方に、言葉でそれを伝えるのはとても難しい。
たとえ、応急手当の心得がある人であっても、
あわてている時にはとっさの対応ができないし、
心肺蘇生法は5年ごとに世界的に改訂されるということもあって、
常にバージョンアップが必要。
そんな時、応急手当専門のQRコードがあれば、
誰でも簡単に検索できるし、
言葉で説明されるよりも、映像で見たほうが何倍もわかりやすい。
最近、街角でたくさん見かけるようになったAEDにもQRコードをつけておけば、
その場で使い方を確認することができ、
応急手当実施率が上がり、
救える命を救うことができるのでは、という提言でした。
うん、ホントにその通りだと思う。
今すぐ作ってください！
・・・
優秀賞を受賞なさった檜山広域行政組合消防本部三浦浩さんの「語り継ぐ〜津波の教訓」は、
来るべき地震・津波に備えて、子どもたちに絵本や読み聞かせを通じて津波の恐ろしさを教え、
地震があったらすぐに逃げることが出来るようにするために、住んでいる土地の環境について学ばせようという提言。
うん、津波や地震の恐ろしさって、一般論で知ってるだけでは身を守ることにはつながらなくて、
自宅にいるときに起こったらどうするの？
学校の授業中に起こったらどうするの？
下校途中に起こったらどうするの？
っていう、具体的な行動に結びつけることが必要。
だから、小学校から高校まで、
教科の授業時間を削ってでも、防災教育をするべきだと思う。
小学校で、英語の授業が始まったけど、
あれをやめて防災の授業にしたらどうかしら？
・・・
同じく、優秀賞を受賞なさった有田川町消防本部毛保真治さんの「新しい一歩を踏み出そう！」は、
事故現場に到着した時に、被害者の方が聴覚障害者であったので、コミュニケーションをとるのに大変苦労なさった経験から、消防職員の研修に手話を取り入れようという提言。
毛保さんは、この経験後、すぐ手話の勉強を始め、
今回のスピーチも手話を取り入れながらの力のこもったものでした。
毛保さんによると、
災害の現場というのは、騒音であふれかえっているので、
消防職員同士の声も届かないことが多い。
だから、手話を使えるということは、
聴覚障害者の方とのコミュニケーションに限らず、
消防の現場では役に立つとのことでした。
なるほど・・・
消防団に入団して以来、
外国人の方とのコミュニケーションに備えてポルトガル語の勉強を始めたVictoriaですが、
手話も必要かもしれない。
うん・・・
まだまだ学ぶことが多いなあ・・・
消防の方たちは、ふだんから鍛錬なさっているので、
みなさん、姿勢がいいし、声もよく通る。
それに何よりも、「人命救助」のことを真剣に考え、日々実践なさっている方ばかりなので、
ひとつひとつの提言が、ビンビン伝わってきました。
こんなにすがすがしいスピーチ聞いたの、久しぶり・・・
改めて、消防団員に入団できたことを誇りに思うVictoriaでした。
