女の心配は男をダメにする

こんにちは。Victoriaです。

京都大学への英語」という問題集があって、

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来週に迫った京大オープンを受験する生徒の対策授業で、

第1回の問題を解いたんだけど、

http://www.kawai-juku.ac.jp/moshi/zento/moshi/kokuritu/kyoto/kyoto_1.html

総合人間学部と医学部受験生のみに課されるリスニングの問題が、

とても興味深い内容だったので、ちょっとご紹介。


内容を簡単に要約すると、


病気の患者のために祈ることが、彼らの容態をよくするかどうかを調べるためにアメリカで大規模な実験が行われた。
心臓手術を受けた患者を、


1 祈りを受け、そのことを知らされていないグループ
2 祈りを受けず、なにも言われなかったグループ
3 祈りを受け、そのことを知らされたグループ


の3グループに分け、モニターした。


祈りは、病院とはまったく別の場所にある教会で行われ、

患者も医師も、どの患者が祈られ、どの患者が祈られていないかを知らない。

手術後に問題が起きた患者の数を調べてみると、
グループ1とグループ2では、どちらもほぼ50%で違いはないが、
グループ3では、59%の患者に問題が起きた。


研究者のひとりは、自分が祈られていると知らされた患者は、
「祈りを必要とするほど、自分は重大な病気なのか?」
と思ってしまったのかもしれない、と述べている。



以上がリスニング問題の内容。
本文に続いて5つの質問と、それに対する答えの選択肢4つが、
それぞれ2回ずつ読まれる。

センター試験なら、そのまま長文問題に出てもおかしくないレベルの英文がリスニングで出題されるため、
受験生は、今、必死になってリスニングの特訓を受けております。


・・・

それで、祈りの実験の話なんだけど、
グループ1とグループ2は、
どちらも祈られているかどうかの事実を知らされていないわけだから、
実質何の違いもないわけで、
グループ3の人たちが、自分たちが祈られているという事実をどう受け止めたかってことが問題になってるわけだけど、
「患者さんの病気が治りますように」
という善意に満ちた祈りであったにもかかわらず、
結果は逆効果だった。



受験生を抱えたお母さんが、
必死になって神頼みしたり願掛けしたりなんかすると、
かえって力が発揮できなくて受験に失敗する



っていうのと、何か似てる・・・


中学受験くらいまでは、
親の出る幕もいろいろあって、
子どもといっしょに問題を解くことも熱心なお母さんだったら可能だから、
具体的に役に立てるという実感が持てるんだけど、
大学受験になってくると、
内容が難しすぎて、
特に理系科目なんかはお母さんの力の及ぶ範囲を大きく超えているので、
何も具体的にできることがなく、
かといって、何もせずに傍観しているというのは、
愛する人を心配して世話をやくという母性本能に反するので、
あちこちの神社をまわって合格祈願のお守りをコレクションしてみたり、
コーヒー断ちをしてみたりという「お祈り」系のアクションに頼るお母さんは、
実は多い。


お母さん自身に、自分の心配を少しでも軽くするために行動する自由というのはあるから、
何でもやっていただいていいと思いつつ、
自分の親があからさまに心配してオロオロしてるっていう姿を見るのは、
受験生にとっては確かにプレッシャーになるから、
度を超さない程度にお願いしたいって思うんだけど、
心配性なお母さんって、世の中に多いのよ・・・


それでね・・・
これって、恋人や夫婦の間でも同じじゃないかなって思って。


今は引退したテニスのアンドレ・アガシ選手が、
1997年に女優のブルック・シールズと結婚した時、
世界ランキング141位まで落ちたんだけど、
結局2年後に離婚して、
今度は、引退したシュテフィ・グラフ選手と結婚して、
世界チャンピオンに返り咲いたっていう話があって、
ブルック・シールズは、熱心にコートサイドで応援したらしいんだけど、
試合中、アガシが失敗するたびに、
"Oh, my God!"
って感じで、
あからさまにがっかりしたそぶりを見せたらしい。


サーブを失敗しただけでもプレッシャーなのに、
コートサイドでブルック・シールズが大げさなジェスチャーで、
"Oh, my God!"
してたら、それは大変なプレッシャーよね・・・



・・・ということで、本日の教訓 :



女の心配は男をダメにする。




Victoriaでした。