ヴァギナ　（１７）　女性のオーガズムの機能

こんにちは。Victoriaです。

ヴァギナ　女性器の文化史 (河出文庫)

作者: キャサリン・ブラックリッジ,藤田真利子
出版社/メーカー: 河出書房新社
発売日: 2011/02/04
メディア: 文庫
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さて、前回、女性は男性の9倍のオーガズムを得るという話をご紹介したんだけど、
（ヴァギナ（１６）女性のオーガズム - Victoriaの日記）

では、なぜ、女性はそんなに激しいオーガズムを感じるように作られているのだろうか？
というのが、今回のお話。

オーガズムは、筋肉の運動を伴う知覚なので、

「だって、感じると気持ちいいじゃない？」

というだけではなく、
それ以上の理由があって、

まず、人間以外の動物界を見てみると、

大半の種では、

女性生殖器への適切な刺激が受胎の成功に不可欠。

オスが挿入を果たしてメスの卵子に接近するためには、
女性生殖器の形態によってオスのするべき行為が定められており、
メスの生殖器からの要求（＝「もっと刺激して！」）が満たされなければ、
メスは精子を排出したり、消化したり、破壊したりすることができるというのは、
すでに見たとおり。
（ヴァギナ（３）メスが交尾を支配する - Victoriaの日記）

オスの性的能力が標準に達していなくて、
正しいときに正しい場所に適切な刺激を与えることができなければ、
子どもの父親になる機会は失われる。

ほとんどのメスが複数のオスと交尾するので、
もしも失敗すればやり直しの機会はほとんどない。

メスの排卵を引き起こすには、
子宮頸とヴァギナの十分な刺激が必要だとういうことが、
さまざまな動物の観察によってすでに知られている。

つまり、セックスをして、
受胎にむすびつけるには、
オスがメスを外部と内部から刺激することが重要であるということで、

動物界のセックスでも、
前戯と本番の両方が重要。

・・・

さて、人間の場合をみてみると、

女性が多くの精子を保持するためには、
オーガズムによる筋肉収縮が起きることが重要だということがわかっていて、
研究によると、

女性のオーガズムが男性のオーガズムの1分前から3分後までの範囲におさまっているときは、
まったくオーガズムがないか、オーガズムがもっと早いか遅いかの場合よりも多くの精子を保持することができ、
精子数の違いは約１０００万個と見られる。

よく、「セックスで感じると、妊娠する」
って言うけど、
あれは本当だったのね・・・

具体的にオーガズムを感じるとなぜ精子がたくさん取り込まれるかという仕組みについては、
非常に詳しい解説がされているんだけど、
要するに、オーガズムが始まると筋肉の収縮によって子宮内とヴァギナの圧力に差が生じ、
この圧力の差によって精子が吸い込まれるという、
いわば、掃除機の仕組みのようなものらしい。

女性が感じている証拠として

「濡れる」

というのがあるけど、
この粘液も精子を中にくるみこむという重要な役割を果たしている。

出産を素早く行うため、
出産間近の女性が激しいオーガズムのあるセックスをするようアドバイスされることがあるのは、
生殖器が刺激されると子宮とヴァギナが強烈に収縮するからで、
とにかく、あらゆる角度から見て、

オーガズムの機能は、
受胎を成功させるためだったのね・・・

・・・

人間の女性は、
ヴァギナの筋肉の締め付け力を利用して、
自分のオーガズムをセルフで引き起こし、
男性に射精させることもできる。

つまり、
女性がオーガズムを引き起こし、
受胎に結びつけるのに、
男性が動く必要はない。

女性がオーガズムをむかえると、
エロチックな腰の動きを伴うので、
物理的にも、また、視覚的にも男性を刺激し、
男性のオーガズムと射精を引き起こすわけで、
このタイミングが子宮とヴァギナの圧力が変化して精子を吸い上げるのに、
ぴったり合っている。

・・・ということで、本日の結論　：

女性のオーガズムには、

骨盤筋肉が欠かせない。

女性のみなさま、
本当に気持ちのいいセックスのために、
ぜひ骨盤筋肉を鍛えましょう。

Victoriaでした。

・・・